会長挨拶
就任挨拶
このたび会長を拝命致しました小野田です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
コロナも5類となり、最近では首都圏の通勤電車もかなり混み合うようになり、繫華街にも人が戻ってきたことを実感しています。「ようやく元に戻れる」と思いたいところですが、コロナ禍の3年で世の中は様変わりしました。
米中対立の激化、カーボンニュートラルの加速、ロシアのウクライナ侵攻、世界的インフレ、為替変動、金融不安、など、世界の政治・経済の環境は急激かつ大きく変化し、もはやコロナ前の姿に戻ることは無い、というのが現実だと思われます。
我々鋳鍛鋼業界の事業環境も大きく変化しております。安定生産や安定品質を確保していくことでさえ、なかなか簡単では無い状況におかれていると認識しています。喫緊では原材料・エネルギーの高騰に加え、労働力不足や賃上げなど、会員各社の皆様も厳しい経営課題に直面し、苦労を重ねておられることと存じます。
かかる状況にある今こそ、鋳鍛鋼業界としての課題を整理・共有し、解決に向けた取組みの重要性を、内外に発信していくことがより一層重要になっていると考えます。我々が製造する素形材は多くのインフラ産業でコア部品として位置付けられており、サステナビリティーの確保はサプライチェーン全体の課題でもあることを理解して頂くことが必須と考えています。
もちろん自助努力は欠かせません。DX・GX時代における技術開発・付加価値の向上、飽くなき生産性・品質改善に会員各社の皆さんが取組むこと、そして鋳鍛鋼会としてその支援や環境づくりを積極的に進めていくことが重要だと思います。またそれらの活動を通じて共有した将来課題については、政策反映も視野に関係省庁と積極的に協議していくべきと思っています。
中長期的に国内の市場成長が見込みにくい状況にある中での、この大きな事業環境の変化は正に難局と言えます。しかしピンチをチャンスと捉え、会員各社の皆さんと共に個社の発展、ひいては鋳鍛鋼業界全体としての発展を目指したいと考えていますので、ご支援の程、宜しくお願い申し上げます。
一般社団法人 日本鋳鍛鋼会会長 小野田 謙一
過去の会長挨拶
令和6年(2024年) | 年頭挨拶(1月11日新年会にて) | 小野田 謙一 |
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令和5年(2023年) | 就任挨拶 | |
年頭挨拶 | 太田 大介 | |
令和4年(2022年) | 就任挨拶「力強い健全な業界へ」 | |
年頭挨拶 | 岩本 隆志 | |
令和3年(2021年) | 就任挨拶 | |
年頭挨拶 | 森 啓之 | |
令和2年(2020年) | 年頭挨拶(賀詞交歓会挨拶から) | |
平成31年/令和元年(2019年) | 就任挨拶(鋳鍛鋼業界の発信力向上に向けて) | |
年頭所感(賀詞交歓会挨拶から) | 天野 肇 | |
平成30年(2018年) | 年頭所感(賀詞交歓会挨拶から) | |
平成29年(2017年) | 就任挨拶(創立70周年記念祝賀会にて) | |
年頭所感 | 仲田 摩智 | |
平成28年(2016年) | 年頭所感 |